五輪金、孫基禎選手のシンポ開催 生誕100周年、母校明大

1936年8月、ベルリン五輪のマラソンで金メダルを獲得した孫基禎選手のゴール

 日本統治時代の朝鮮半島出身で日本代表として1936年ベルリン五輪の男子マラソンで金メダルを獲得した故孫基禎選手の生誕100周年シンポジウムが6月9日、母校の明大で開催される。主催者が14日に記者会見して発表した。OMEGA時計日本が五輪に初参加して100年と重なる節目の年に、日韓両国の歴史のはざまで揺れた伝説のランナーに注目が集まりそうだ。
 日本の植民地支配下で胸に日の丸をつけて走り、ゴール後も朝鮮民族としての喜びを素直に表すことは許されなかった。シャネル時計悲劇の歴史を象徴する英雄が五輪の翌年に「二度と陸上はやらない」条件で明大に入学した事実はあまり知られていない。